みやけばなし

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すれ違い痛心

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 図書館やショッピングセンターなどで棚と棚の間が狭いときに、そこに人がいて、そこを通りたい場合にどうすればいいのかの正解がわからない。

 人間3人分くらいの幅の通路の真ん中に右を向いて人が立っていた場合、「失礼します」と言ってすぐ後ろを通ればいいのか、それともその道を通るのはあきらめて引き返すほうがいいのか。前を通るよりは後ろを通るほうが、何かを見ているのを邪魔しないからいい、というまではわかるのだが、わざわざ引き返して別の道を通るのも何だか嫌味でまわりくどいような気がする。特に棚が低くて見通しが良い場合、あまりにも遠回りしていると変だし面倒くさい。

 道の左側に寄って立って右の棚を見ている人なんかはもっとわからない。いやおうなしに前を通らなければならなくなる。これで背後に人が来てしまったら、もうお手上げだ。

 

 そもそもそんなことを気にしなければならないほど狭い空間をつくるほうが悪いのではないか。棚の全体を見渡すためには、ある程度後ろに下がらなければ難しい。通路には人間4人分は幅がほしい。

 道路の場合で考えてみる。車2台がすれ違えない道は一方通行になるし、2台がすれ違うのがギリギリという場合は駐車禁止になる。棚を見ている人間は棚から少し離れた位置で制止するので、人間は車よりも1単位分のスペースがほしい。やはり4人分の幅が必要じゃないか。

 これはいわゆる生活動線というものに関連する要素だと思う。人二人がすれ違えない通路は論外として、棚は立ち止まって見るんだから、そこに何かが静止した場合のことも考えて設計しなければならない。そうしなければ、ある一人が棚を見ていたらその棚は他の人は見られないということになってしまう。

 

 しかし実際多くの場合、棚と棚の間に4人分の隙間はない。見る人の快適さよりも、より多くの商品を並べて目に触れさせたほうが儲けが出るからだろう。安いものを売る店ほど棚と棚の間が狭い傾向がある。ものすごい金持ちだったら、冒頭のようなせせこましいことを気にしなくて済むのかもしれない。