みやけばなし

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2017年8月13日岩手旅行留書(一日目)

2017年8月13日〜15日にかけて3日間岩手旅行に行ったのでその記録です。

 

    朝6時半に家を出る。大宮から新幹線に乗り、新花巻へ。比内地鶏の駅弁を食べたら眠くなってしまい、目が覚めたら仙台で早くも田んぼがたくさんあってびっくりした。

 

    新花巻で下りたら駅の窓から『山猫軒』の看板が見えて「あ、ここで合ってるな」と思った。宮沢賢治の『注文の多い料理店』に出てくる店の名前だ。今回岩手に行こうと思い立ったきっかけが、「新花巻の宮沢賢治童話村でライトアップをやってるらしい」というTwitter情報だったので、街も宮沢賢治推しだろうなとは思っていたがまさかここからとは。(この山猫軒は普通に土産屋と定食屋でした)

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駅前にも宮沢賢治の石碑があったりグッズが売っていたり推しまくっている。この時点で来てよかったと確信した。

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    花巻には宮沢賢治についての施設がいくつもあり、そのうち主要な三つを駅から遠い順にまわることにした(イーハトーブ館→宮沢賢治記念館→宮沢賢治童話村)。これらがある方面に向かう途中にも、地元の小学生?が描いたと思しき賢治童話の絵が飾ってあったり、童話のキャラクターの銅像があったりした。

 

    一つ目のイーハトーブ館には、主に宮沢賢治の学生時代の解説が展開されていた。(以下はその一部の概略)

銀河鉄道の夜』のカンパネルラのモデルとして名前を挙げられる人物としては、保阪嘉内と河本義行が挙げられる。二人とも盛岡高等農林学校時代の賢治の学友で、同人誌『アザリア』のメンバー。保阪とは二人きりで岩手山に登るなど、親交が深かった。賢治は保阪に熱心な法華経勧誘をして断られていた(後に和解)。河本は賢治の死の二ヶ月前に、水練中の学生を助けようとして溺死している。(メモ:イーハトーブ館資料より)

 

    カンパネルラのモデルが保阪嘉内だとしたら、カンパネルラが突然いなくなってしまったのは、賢治の法華経の理想について来なかったからなのか?それとも「みんなの本当の幸せを考える」ということが、宗教の対立も越えた向こう側にあるということが言いたかったのか。どっちなんだろうか。後者であると信じたい。

 

    また、イーハトーブ館には小さな視聴覚ホールもあり、賢治作品のアニメや解説動画が上映されていた。注文の多い料理店のアニメは面白かった。銀河鉄道の夜のCGアニメは正直イマイチだった。質感がラッセン臭い時点で受け付けないのだが、鳥捕りと乗車券のくだりを飛ばしたのが解せなかった。あのくだりがなかったら、銀河鉄道はどういう人が乗る列車なのかとかカンパネルラとジョバンニは一緒に行けないという暗示とかがわからなくなるじゃないか。

 

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    二つ目の宮沢賢治記念館は、博物館然とした空間に賢治の愛用品や直筆原稿の複製が並び、地学・農学・天文学・音楽・絵画・宗教・エスペラントなどの研究・製作成果物がジャンルごとに展示されていた。『星めぐりの歌』の作曲もしていたというからすごい。農家に農業のアドバイスをしていたというのは知っていたが、レコードを集めて学生に聴かせたり劇を書いて学生にやらせたりしていたというのは知らなかった。

    銀河鉄道の夜の原稿の中で、棒線で消されている箇所の記述に少し気になった箇所があった。ジョバンニが銀河ステーションに導かれるシーンで、『「あれはまるでチョコレートでできているみたいじゃないか」(チョコレートも光もエネルギーでできていることには変わりはない、この世界ではそういうことが起きないだけで起きるところでは起きるのだ)』というようなこと(うろ覚え)が書かれて消されていた。

これ、鳥捕りの伏線じゃないか?鳥捕りは『銀河鉄道の夜』の中では「そういう不思議なことが起こる世界もあるよ」というファンタジー感を出すためのキャラクターとして登場させられているのかもしれない。しかし、本当にそれだけなのか?あの世界観の中で鳥捕りだけ異常すぎて、何かもっと意味があるような気がして腑に落ちない。あの原稿はもうちょっと近くでじっくり見たかった。

    あとは『やまなし』の影絵が上映されていて、子どもが見ていた。「クラムボンは、死んだよ。」のくだりはカットされていた。まぁいいけども。見終わった子どもが「クラムボンって蟹のことなんだね」と言っていた。たぶん違うと思うよ。

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    三つ目の宮沢賢治童話村。ここがライトアップのところ。ライトアップは週末しかやってないとのことで、ここのためにバイクではなく新幹線で来たのだ。

 

    入り口、『十一時かっきりには着く』白鳥の停車場。

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広々とした草場が広がっていて、子どもが楽しそうに遊びまわっていた。

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ウッドハウスの中に子供でもわかりやすい展示がされている。夏休みの宿題に良さそう。入り口の表示だけ見ると中に入ったら食われそうだがそんなことはなかった。

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クマが出たらしく入れないところがあった。この辺は岩手。

 

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風の又三郎のオブジェ。かっこいい。イメージ変わった。

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そしてイルミネーション

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そんなに広範囲じゃないんだけど、一つ一つが精巧な作りで綺麗。『天気輪の柱』ってこんな感じかもしれない。良いものを見ました。

 

 

満足して宿(ビジホ)に向かおうとした…ところ、間違って反対方向の電車に乗ってしまい、無人駅で40分立往生した。周囲に電灯もなく本当に真っ暗だった。

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そして夢中になってまわっていたら、この日は駅弁と童話村の牛タン串と玉こん一本ずつしか食べ物を食べていなかった!素泊まりなのに!

「まぁ明日は小岩井だからそのぶん食べればいいさ」と思いながら若干お腹を空かせながらシャワって寝た。ビジホ初めて泊まったけど、ひとり旅の宿にはちょうどいいですね。(二日目に続く)